その日、日曜の夜、尿が出なくて苦しそうなダリアを年中無休24時間営業の獣医に連れて行った。最近ではそこがダリアのかかり付け医になっていたし、治療費はかかるが準人間並の医療を施してくれる獣医科医院だったので私はそこがベストだと思っていた。早速超音波画像診断装置で検査し膀胱穿針で尿を抜いた。
医師は「びっくりするぐらい石が溜まっている」と言った。尿道にカテーテルを入れてもジャリジャリと音がして入らない位
だと。とりあえずこれから高圧の生理食塩水で石を膀胱に押し戻す処置をしてみるが、完治させるには手術しかないとも。
「先生は14歳のこの子が手術に耐えられると思いますか」と私は医師に聞いた。当然そんな事出きるわけが無い。つまりもう対処療法しかないのだ。私ももうダリアに手術は望まない。今まで何度も手術をうけてその都度苦しんできたダリアだった。